今宵も百目鬼温泉(どめきおんせん)



百目鬼温泉は四方を田んぼに囲まれている。
だから夜に行くと、幹線道路から百目鬼温泉方面に曲るときちょっと勇気がいる。
真っ黒な闇の中に入っていかなければならないからだ。


だけどしばらくすると闇の中に湯気で霞んだ百目鬼温泉の灯りが浮かび上がりほっとする。
灯りのもとに辿り着くと、駐車場はかなりの数の車で埋め尽くされていた。
時刻は21時。
今日までは23時半まで入浴できるので、夕食を済ませてからゆっくり温泉につかりにくる客がこの時間帯に集中して詰めかけるのだろう。


しかし浴場に入ってみるとそれほど混雑はしていなかった。
洗い場でガシガシ頭と身体とを洗ってから内湯へ。
首までつかると一気に身体があたたまる。


汗が出る前に露天に移動した。
みぞおちから下だけ湯につかり上半身を冷たい夜風に晒していると、心臓に負担がかからず汗も噴き出ず、いつまでも入っていられる気がしてしまう。


しかし昨日の教訓から(いざ出てみたらふにゃふにゃになっていたという)、汗がじんわりと滲み始めたあたりで切り上げることにした。
最後の仕上げに全身を熱い内湯にひたして再加熱、すると身体の表面にシールドが張られあたたかさが密閉されるというしくみさ!と中学2年生ぽく語ってみる。


ロビーで夫と待ち合わせて帰宅。


明日からは冬期営業に入り21時半が最終受付となるそうだ。